UX,  

【書評】知的複眼思考法

デザインとはあまり関係がない内容なのですが、根本的な考え方を学ぶのにとてもいい本だと勧められました。

内容をざっくりと
・論理的な思考を学ぶことによってモノの見方や考え方、文章を書く力が培われるということ。
・「なぜ?」を深掘りしていくことは大切である。
・常識や声の大きいひとの発言に囚われないで自分で考えるということを学ぶ。
・思考停止に陥らず、考えることの継続・連鎖を生み出すような思考の運動を呼び起こす

UXに対する考え方と通じる部分

今年のUX DAYS TOKYOで、Boon氏の「カスタマージャーニーをはじめてみよう」というワークショップを受けました。
その際、「なぜ?」を繰り返して問題を細分化して深掘りしていくという話を聞いたのですが、この本の中でも同じことを話していました。

以前切符売り場のUI改善について調査している時に、「問題解決より先に問題発見に視点を向けましょう」と指摘されてハッとした覚えがあります。
「デザインは問題解決」とよくいいますが、解決することを急いてしまい問題の深掘りができていないことがあるからです。
これは「なぜ?」を繰り返して問題を細分化する話にも繋がっていきます。

また、問題を捉えるうえで重要なのが「ひとつの切り口で問題を見ない」ということ。
常識にとらわれてしまったり、声の大きい人の意見を参考にしすぎているのでは自分の意見とは言えません。ものごとが本当に正しいのかわからなくなってしまいます。
問題だと思っている部分は本当に問題なのか?他の視点から見た時にもそれは問題であるのか?などの柔軟な視点が重要であるとも書かれていました。

哲学にも近いような内容が多かったのですが、普段考えていることに近い部分を改めて学ぶことができました。
今後も何度か読み返すだろうなと思えた一冊です。